我が家の材木
地鎮祭後、大工さんの工場へ立寄った。
斎場に使われた竹は、この材木置き場の裏にある竹やぶのもの。
建築家さんのブログには、地鎮祭後の状態が紹介されている。
工場では、以前広げられていた材木はすっかり運び出され
まさに我が家の柱や梁の材木が裁断され、墨付けの作業がほどこされていた。
現場工事は、まず水道工事から始めるのだが
敷地前道路工事の役所の許可がでるまでにかなりの時間がかかっている。
まだスケジュールが出せない状態なのだが、
こうして建材の下ごしらえが着々と進んでいるのを見せてもらうと
焦れた気持ちが静かに治まっていく。
作業中の材木の上には、大工さんの仕事を整理した手順表が置いてあった。
建築家さんの描く設計図をお料理の創作メニューとするならば
大工さんの手順表は料理ごとのレシピみたいな感じだろうか・・・私なりの解釈。
夫々の匠ごとに、異なるレシピを持っているんだろうなぁ。
平屋で横長の家なので、「いろはにほへとちりぬるをわかれ」まである。
写真がぶれてしまって残念だが、墨壷と墨差し。墨壷龍の造形がほどこされている。
そういえば、この日大工さんのトレーナーにも龍のプリントが。
縁起や心意気が込められているのが伝わってくる。
糸車に巻き取られた綿の糸で直線をひくそうです。昔テレビで見た事があったかな・・・
墨差しの太い方で、刻みの印の線を引き、細い方で字の練習(笑)、もとい字を書くそうです。
材木には頭と元があって、木が立っていた頃根元を支えた元を下にくるように使い、
木の本来持つ力を活かして丈夫に建てるんですよ、っと親方(お父さん)が説明してくれた。
手刻みの仕事では、木の特性をちゃんと活かして作ります。
日頃うちの仕事は100年保証だ!とおっしゃる親方の気持ちがひしひしと感じられた。
ところで、材木の頭と元はどうやって見分けるんですか?
そう私が質問すると、親方はニコ〜っと笑いながら、
落語の噺でね、匂いを嗅いでみればわかるっていうんですよ。
根元のほうには、犬のおしっこがひっかけられているからってね。・・・冗談ですけどね。
すると大工さんが、
僕が駆け出しの頃同じ質問をしたら、匂いを嗅ぐんだって言うので
真面目に嗅いじゃったんですよ〜っと。
ハハハ、私もちょっと匂いを嗅いでみた。 犬のおしっこならば、慣れっこだ。
なんとなく、おしっこの香りがしたようなしないような・・・
本当は、油分の多い赤みのある部分が太いほうが元。
または、節目の方向を見て判断したりするそうだ。
他にも、いろいろな道具をみせてもらったりしたのだが
写真がボケボケで、いずれまたシャッターチャンスがあった折りに紹介します。
by n_home
| 2007-10-19 00:31
| 家のはなし